毎日充電するものだから、電気代が気になる。そう思って調べに来た方に、先に答えをお伝えします。電動歯ブラシの電気代は、年間で数十円です。月ではなく、年間で。この記事では、その金額の出し方と、電気代よりずっと大きい「本当にかかるお金」がどこなのかを整理します。
- 充電式の電気代は年間数十円程度。計算式は「消費電力÷1000×使用時間×単価」
- 単価は家電公取協の目安単価31円/kWh(税込)を使うのが一般的
- 乾電池式は充電の電気代がゼロ。代わりに電池代がかかる
- 本当のランニングコストは替えブラシ代。電気代の数十倍から百倍規模になる
結論:年間で数十円。1日あたりでは計算する意味がないほど小さい
先に金額から示します。充電時の消費電力が2Wの電動歯ブラシを、1日1時間充電したとしましょう。
| 期間 | 使用電力量 | 電気代(31円/kWhで計算) |
|---|---|---|
| 1日 | 0.002kWh | 約0.06円 |
| 1ヶ月(30日) | 0.06kWh | 約1.9円 |
| 1年(365日) | 0.73kWh | 約23円 |
1年使って、自動販売機の飲み物1本にも届きません。消費電力が倍の4Wだったとしても年間46円です。電動歯ブラシを選ぶときに、電気代を判断材料にする必要はありません。
自分の製品で計算する方法
手元の製品で確かめたい場合は、次の式に当てはめてください。
消費電力(W)÷ 1000 × 使用時間(時間)× 電力料金の単価(円/kWh)
消費電力は取扱説明書か、本体・充電台の裏の表示で確認できます。単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWh(税込)を使うのが一般的です。これは令和4年7月22日に改定された値で、家電のカタログに載っている電気代の表示もこの単価で計算されています(全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」)。
ただしこの31円はあくまで全国平均を想定した目安です。契約している電力会社や料金プランによって実際の単価は変わります。
充電式と乾電池式では、かかるお金の中身が違う
電源方式によって、費用の出どころが変わります。
| 充電式 | 乾電池式 | |
|---|---|---|
| 電気代 | 年間数十円 | かからない |
| 代わりにかかるもの | 数年後の本体買い替え(内蔵電池の劣化) | 乾電池の購入費用 |
| 出先での扱い | 充電器か充電の残量が必要 | 電池を買えばその場で復帰できる |
乾電池式は「電気代ゼロ」ですが、その分は電池代に置き換わります。どちらが安く済むかは交換頻度しだいなので、製品の連続使用時間を見て判断してください。
参考までに、当社の「奇跡の歯ブラシ」は単4形アルカリ乾電池1本で動く乾電池式です。公式仕様での連続使用時間は180時間。充電のための電気代はかからず、コンセントも充電台も必要ありません。洗面所にコンセントが無い家や、旅行に持ち出すことが多い方には、この方式のほうが扱いやすいはずです。
充電式で「充電の持ちが悪くなってきた」と感じている場合は、電気代ではなく内蔵電池の劣化を疑ってください。原因と対処は「電動歯ブラシの充電が持たない・電池が切れる。原因と、充電式・電池式の違い」にまとめています。
電気代より、桁が2つ大きい費用がある
ここが本題です。電動歯ブラシで実際に効いてくるのは、電気代ではありません。
替えブラシ代です。毛先が開いた歯ブラシは清掃効果が落ちます。全日本ブラシ工業協同組合は、毛先が開いた歯ブラシは新品に比べて清掃効果が約26%低下するとして、交換の目安を1ヶ月としています(全日本ブラシ工業協同組合「歯ブラシの交換時期」)。電動歯ブラシのブラシヘッドも、一般に約3ヶ月が交換の目安です。
年間で見ると、電気代が数十円なのに対し、替えブラシは数千円規模になります。桁が2つ違います。ランニングコストを気にするなら、見るべきはこちらです。
そして替えブラシには、費用よりやっかいな問題があります。買い忘れです。交換時期が来ても手元に無ければ、開いたままのブラシを使い続けることになる。それは金額ではなく、磨けているつもりの時間が延びるという損失です。交換時期に合わせて新品が届く電動歯ブラシのサブスクは、この買い忘れを仕組みで防ぐための選択肢です。本体と替えブラシそれぞれの寿命の目安は「意外と知らない電動歯ブラシの寿命」で解説しています。
ついでに:充電しっぱなしは電気代の問題ではない
「充電台に置きっぱなしだと電気代がかかるのでは」と聞かれることがあります。前述のとおり金額としては誤差の範囲です。
気にするなら別の理由です。製品によっては、満充電のまま置き続けると内蔵電池の劣化が進みます。取扱説明書に置きっぱなしを避けるよう書かれている製品なら、それに従ってください。電気代を節約するためではなく、本体を長持ちさせるためです。
電気代は年間数十円。判断材料になりません。コストで比べるなら、替えブラシ代(年間数千円規模)と本体の買い替え周期を見てください。乾電池式なら充電の電気代はゼロですが、その分は電池代に置き換わります。そして交換忘れは、金額より大きい損失を生みます。
よくある質問(FAQ)
Q. 電動歯ブラシの電気代は1年でいくら?
充電式で年間数十円程度です。消費電力2Wの製品を1日1時間充電した場合、目安単価31円/kWhで計算すると年間約23円になります。
Q. 電気代はどう計算する?
「消費電力(W)÷1000×使用時間(時間)×単価」で求めます。単価は家電公取協の目安単価31円/kWh(税込)が一般的です。
Q. 乾電池式なら電気代はかからない?
充電の電気代はかかりません。代わりに乾電池代がかかります。どちらが安いかは交換頻度しだいです。
Q. 一番お金がかかるのはどこ?
替えブラシ代です。電気代が年間数十円なのに対し、替えブラシは約3ヶ月ごとの交換で年間数千円規模になります。
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