デンタルフロスの正しい使い方。電動歯ブラシと併用したい理由と選び方

デンタルフロスの正しい使い方(フロスとY字ホルダー)
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「電動歯ブラシで磨いているから大丈夫」と思っていても、歯と歯の間の歯垢(プラーク)は歯ブラシだけでは落としきれません。そこで必要になるのがデンタルフロスです。この記事では、フロスが必要な理由、種類と選び方、正しい使い方の手順、使うタイミング、やりがちなNGまでをまとめて解説します。

この記事の要点

  • 歯と歯の間の歯垢は歯ブラシだけでは6割程度しか落とせないとの報告があり、フロス併用で除去率が高まる
  • 初心者はホルダータイプ(Y字・F字)から始めると扱いやすい。慣れたらロールタイプへ
  • 使うのは1日1回・夜の歯磨きの後。歯面に沿わせて上下に動かすのがコツ
  • 使い始めの出血は続けるうちに落ち着くことが多いが、1〜2週間続くなら歯科受診を

なぜ歯ブラシだけでは足りないのか

虫歯や歯周病の主な原因は、歯の表面に付着する歯垢(プラーク)です。歯ブラシは歯の表面や噛み合わせ面の歯垢除去には有効ですが、歯と歯が接する側面(歯間部)には毛先がほとんど届きません。歯間の歯垢は歯ブラシだけでは6割程度しか取り除けず、歯間清掃用具を併用することで9割以上の歯垢を取り除けたという報告があります(山本ほか, 日本歯周病学会誌, 1975)。

電動歯ブラシでも事情は同じです。高速振動で歯面の歯垢は効率よく落とせますが、歯間部はフロスの担当。電動歯ブラシの正しい使い方とフロスを組み合わせて、はじめて「磨けている」状態に近づきます。

フロスの種類と選び方

デンタルフロスは大きく「ホルダータイプ」と「ロールタイプ」に分かれます。自分が使いやすいものを選ぶことが、続けるいちばんのコツです。

デンタルフロスの種類(Y字ホルダー・F字ホルダー・ロールタイプ)
左からY字ホルダー・F字ホルダー・ロールタイプ
タイプ 特徴 向いている人
ホルダー Y字型 持ち手付きで奥歯に届きやすい 初心者/奥歯の掃除が苦手な人
ホルダー F字型 前歯に使いやすい形状 初心者/前歯中心にケアしたい人
ロールタイプ 必要な長さを切って指に巻いて使う。経済的 慣れている人/コスパ重視の人
ワックスタイプ 糸が滑りやすく歯間に挿入しやすい 歯間が狭い人/引っかかりが気になる人

歯茎が下がるなどして歯と歯のすき間が広い部分には、フロスより歯間ブラシが向いています。自分の歯並びに合う道具は、歯科医院の定期検診で確認してもらうのが確実です。

デンタルフロスの正しい使い方:5つの手順

デンタルフロスの使い方の図解(歯の面にC字に沿わせて上下に動かす)
フロスは歯の面にC字に沿わせて、上下に動かして歯垢を落とす

ここではロールタイプを例に説明します。ホルダータイプの場合は手順3〜5だけ意識すれば十分です。

1
約40cm切り、両手の中指に巻く

指先の間隔が10〜15cmになるように巻き取り、親指と人差し指でつまんでピンと張ります。

2
左右に動かしながらゆっくり挿入

のこぎりを引くように小さく左右に動かしながら、歯と歯の間にゆっくり入れます。勢いよく押し込むと歯茎を傷つけます。

3
歯の面に沿わせて上下に動かす

フロスを歯の側面に巻き付けるように沿わせ、上下に数回動かして歯垢をこそげ取ります。

4
両隣の歯面をそれぞれ掃除する

1つの歯間には歯面が2つあります。片側だけで終わらせず、隣の歯の面にも沿わせて動かします。

5
左右に動かしながらゆっくり抜く

抜くときも挿入時と同じく、左右に小さく動かしながら。使った部分をずらして、次の歯間へ進みます。

いつ使う?頻度とタイミング

基本は1日1回、夜の歯磨きの後です。就寝中は唾液の分泌が減って口の中の自浄作用が下がり、細菌が増えやすくなります。寝る前に歯間の汚れをリセットしておくことが、虫歯・歯周病予防にいちばん効きます。

順番は「歯磨き→フロス」でOK。フロスの後に軽くうがいをして、浮いた汚れを洗い流しましょう。毎日続けるのが難しい場合も、まずは週に数回・夜だけから始めて習慣化していくのがおすすめです。

やりがちなNG

  • 勢いよくパチンと挿入する…歯茎を傷つける原因に。必ず左右に動かしながらゆっくり
  • 同じ部分の糸で全部の歯間を掃除する…汚れを別の歯間に運んでしまう。使う部分をずらしていく
  • 血が出たらすぐやめる…使い始めの出血は歯茎の炎症のサイン。正しく続けると落ち着くことが多いといわれています。ただし1〜2週間続く場合は歯科医院へ
  • フロスだけで済ませる…フロスは歯間専用。歯面の歯垢は歯ブラシの担当です(オーラルケア全体の流れもあわせてどうぞ)
この記事の結論

フロスは「1日1回・夜・歯磨きの後」。歯面に沿わせて上下、が基本形。歯ブラシが歯の表面、フロスが歯間、と役割を分けて考えると迷いません。初心者はホルダータイプから始めて、毎晩の仕上げとして習慣にしましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. フロスは毎日使うべき?

1日1回、夜の歯磨きの後が基本です。就寝中は細菌が増えやすいため、寝る前のケアが最も効果的です。

Q. フロスと歯間ブラシ、どちらがいい?

すき間が狭い方はフロス、広い方は歯間ブラシが向いています。迷ったら歯科医院で自分に合う道具を確認してもらいましょう。

Q. 血が出たらやめるべき?

使い始めの出血は歯茎の炎症のサインで、続けるうちに落ち着くことが多いといわれています。1〜2週間続く場合は歯科受診をおすすめします。

Q. 電動歯ブラシがあればフロスは不要?

不要にはなりません。歯間の歯垢はフロスの担当です。歯磨き後の仕上げとして併用しましょう。

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